昭和の戦争を読む著者から / 山本七平

組織論・教訓

山本七平

1921-1991

砲兵少尉として北部ルソンの敗走を体験し、収容所生活を経て復員した。自らの体験を素材にしながら、個人の回想に留めず「日本軍という組織はなぜああ動いたのか」を分析する評論へ展開した。「空気」という概念で日本の意思決定を論じた仕事が広く知られる。

方法
組織論・教訓 — 敗因を組織・意思決定の構造として分析する
拠りどころ
自身の従軍・捕虜体験、日本組織論
世代
体験世代
当事者性
砲兵少尉としてフィリピン・ルソン島に従軍、敗戦後に捕虜

著者紹介は「何を史料に、どう書くか」の事実記述に限っています。視点の違いは「対で読む」の本の並びでご覧ください。

収録している3冊

一下級将校の見た帝国陸軍
山本七平

一下級将校の見た帝国陸軍

文春文庫|初刊1976年・朝日新聞社

北部ルソンの敗走を体験した砲兵少尉が、帝国陸軍という組織の欺瞞と崩壊を内側から記録・分析する。体験記でありながら組織論として読める、前線から見た「失敗の本質」。

私の中の日本軍
山本七平

私の中の日本軍(上・下)

文春学藝ライブラリー(2022年)|初刊1975年・文藝春秋

自身の軍隊体験を手がかりに、戦後に流布した「戦争伝説」を検証する。百人斬り論争をはじめ、戦争がどう語られ、どう歪むかを当事者の記憶から問うた論争的な仕事。

「空気」の研究
山本七平

「空気」の研究

文春文庫 新装版(2018年)|初刊1977年・文藝春秋

戦艦大和の特攻出撃は「空気」で決まった——データも合理も超えて日本の意思決定を支配する「空気」の正体を論じた古典。戦争の本であると同時に、現代の会議室の本でもある。

特攻通史 中級