昭和の戦争を読む著者から / 加藤陽子

実証史学

加藤陽子

1960-

東京大学で日本近現代史を講じる歴史学者。外交文書・軍部資料などの一次史料を読み込み、「なぜその選択がなされたのか」を意思決定の論理から実証的に再構成する。中高生への講義をもとにした著作に見られるとおり、史料の読み方そのものを開いて見せる書き方を特徴とする。

方法
実証史学 — 文書史料・統計から実証的に再構成する
拠りどころ
外交文書・軍部資料などの一次史料
世代
戦後世代
当事者性
非体験

著者紹介は「何を史料に、どう書くか」の事実記述に限っています。視点の違いは「対で読む」の本の並びでご覧ください。

収録している4冊

それでも、日本人は「戦争」を選んだ
加藤陽子

それでも、日本人は「戦争」を選んだ

新潮文庫|初刊2009年・朝日出版社(小林秀雄賞)

中高生への5日間の講義をもとに、日清戦争から太平洋戦争まで「当時の人々がなぜ戦争を合理的な選択と考えたのか」を史料から問い直す。実証史学の入口として広く読まれてきた一冊。

戦争まで
加藤陽子

戦争まで 歴史を決めた交渉と日本の失敗

朝日出版社(単行本)|紀伊國屋じんぶん大賞2017

リットン報告書・三国同盟・日米交渉——戦争を回避できたかもしれない3つの外交の分岐点を、交渉資料に即して検証する。「選び直せた地点はどこか」を具体的な文書で示す。

満州事変から日中戦争へ
加藤陽子

満州事変から日中戦争へ(シリーズ日本近現代史⑤)

岩波新書|新書書き下ろし

満蒙権益をめぐる日中関係史から、満州事変が「なぜ起こせたのか」、日中戦争が「なぜ止まらなかったのか」を実証する。この時代の政治外交史を一冊で押さえる定番の新書。

戦争の日本近現代史
加藤陽子

戦争の日本近現代史

講談社現代新書|新書書き下ろし

征韓論から太平洋戦争まで、日本人が開戦を正当化するのに使った「論理」の変遷を追う。戦争そのものではなく「開戦を支えた理屈」を分析対象にした点に特色がある。